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no.42
2019 11/27(水)ー 12/14(土)

チャリティ・オークション
小さいわたしたしたち Charity & Auction Lttle us Who are we?


      





 本展は、途上国の女子教育を支援する+1artのチャリティー展です。美術と異分野を組み合わせたシリーズ企画として、毎年末に開催しています。
 今年は、生物学の観点からのアリとヒトの社会にフォーカスを当てました。
アリとヒトは共通点があります。それは社会的生物であること。最近の研究によると、働き者のイメージが強いアリの社会に、働かない=ナマケモノアリが多数いることがわかってきました。しかナマケアリはアリ社会の役に立っているらしい。同じ社会的生物であるヒトとしては興味をそそられる話ですが。小さなアリは1億年程前に蜂から分かれて繁栄してきました。地球で生まれた生物としては、アリはヒトの大先輩だといえます。
  本展のテーマは、小さな星の上で多種多様な社会を営む「わたしたち」。平面・立体・インスタレーション・サウンドアートなど様々なジャンルで活躍する50人の作家が、それぞれの小さい「わたしたち」を展開します。小さい規定の箱の中に表現された作品は全て、オークション形式で販売、売上額の10%を途上国の女子教育を支援するマララ基金に寄付します。作品の入札はホームページのオークションフォームからも可能です。

 会期中は、ゲストをお迎えしてテーマに因んだ催しを行います。12/8には、進化生態学者の土畑重人氏をお招きし、アリの社会についてお話いただきます。研究中のアリロボットも登場、生物学研究の現場をわかりやすく覗かせて下さいます。また最終日の公開オークションでは来場者による最終入札 と 音楽家、米子匡司氏による音のパフォーマンスを行います。

+1art 




 関連イベント


   トークイベント
 


12/8(日) PM 3〜  トーク/土畑重人
場 所  練 2F(+1artから徒歩5分)
参加費  500円(1ドリンク付)


●当日13:00 ー14:30 は +1artを開廊します。
 トークイベントとあわせてご来場いただけます。





  参考図書
「働かないアリに意義がある」
   
(メディアファクトリー)


 
土畑重人 DOBATA Shigeto

京都大学大学院農学究科・助教。
進化生態学者。
専門はアリの社会構造とその進化。




「働かない」働きアリと聞いて皆さんは何を想像されるでしょうか。アリは、私たちヒトとは全く異なる生き物です。しかし、かれらが営む「社会」をつぶさに調べてみると、分業や協調行動、居候やだまし合いなど、私たちがみずからの社会に照らし合わせて納得でき、時には身につまされるような暮らしぶりを見つけることができます。もちろん、アリたちが私たちと同じように悩み考えて社会を作っているわけではなさそうです(本当のところはわかりませんが)。1億年前には現在の形を持っていたとされるアリの「社会」に、たかだか数百万年の歴史しか持たない私たちが合理性や共感を感じることができるのは、そもそもなぜなのでしょうか。科学の目を通して考えていくと、生物進化におけるアリとヒトとの共通性や、私たちヒトの特殊性が浮かび上がってきます。野生生物を対象とした、一風変わった生物学研究の面白さを、皆さんに感じていただければ幸いです。
土畑重人


   公開オークション& 音楽

 
12/14(土) PM 3〜

場 所  +1art
参加費  無料


ギャラリーで来場者による最後の入札を行います。
音と光のアーティスト米子匡司のパフォーマンスは必見/聴。
米子匡司 YONAGO Tadashi

トロンボーン・ピアノ奏者。自作楽器でのパフォーマンスや音に関わる試みを行っている。

 




 A r t i s t s 画像をクリックすると、各作家のページが開きます。
(155 x 155 x 60 mm の木箱を使用したBOX作品)


Sonir 01
(Yuta Uozumi , SjQ)


あまのしげ 02
AMANO Shige


池田 慎 03
IKEDA Shin


石橋志郎 04
ISHIBASHI Shiro

井上明彦 05
INOUE Akihiko

今井祝雄 06
IMAI Norio








浮川秀信 07
UKIGAWA Hidenobu


エルヴェ・アンベール
Hervé Humbert 08

大城国夫 09
OSHIRO Kunio


加地英貴 10
KAJI Hidetaka


加藤悦郎 11
KATO Etsuro


加藤可奈衛 12
KATO Kanae







川崎ヒロ子 13
KAWASAKI Hiroko

葛本康彰 14
KUZUMOTO Yasuaki

倉貫 徹 15
KURANUKI Toru

嚴 愛珠 16
GEN Aish

ケント・カワノ 17
Kent Kawano

佐古 馨 18
SAKO Kaoru







笹岡 敬 19
SASAOKA Takashi

佐藤雄飛 20
SATO Yuhi

柴田龍平 21
SHIBATA Ryuhei

新宅加奈子 22
SHINTAKU Kanako

須知鏡子 23
SUCHI Kyoko

角南正人 24
SUNAMI Masato







角谷恭子 25
SUMIYA Kyoko

田中広幸 26
TANAKA Hiroyuki

谷内春子 27
TANIUCHI Haruko

多羅信綱 28
TARA Nobutsuna

栩山 孝 29
TOCHIYAMA Takashi

中澤ふくみ 30
NAKAZAWA Fukumi







長沢優希 31
NAGASAWA Yuki

中島 麦 32
NAKAJIMA Mugi

中西圭子 33
NAKANISHI Tamako

奈良田晃治 34
NARADA Koji

西野彩花 35
NISHINO Ayaka

林 葵衣 36
HAYASHI Aoi







福田真知 37
FUKUDA Masakazu

藤本由紀夫 38
FUJIMOTO Yukio

藤原昌樹 39
FUJIWARA Masaki

冬 耳 40
FUYUJI

松井沙都子 41
MATSUI Satoko

松田 彰 42
MATSUDA Akira







宮岡俊夫 43
MIYAOKA Toshio

持田総章 44
MOCHIDA Sosho

元木昭治 45
MOTOKI Shoji

森 萌衣 46
MORI Mei

森本紀久子 47
MORIMOTO Kikuko

山下裕美子 48
YAMASHITA Yumiko


       
     

山本直樹 49
YAMAMOTO Naoki

山本雄教 50
YAMAMOTO Yukyo
       






ご報告

マララ基金への寄付金は、落札総額70万6200円の10%に、作家収入分全額寄付の数件のお申し出を加え、総額9万8020円になりました。1/13付け換算レートで858ドルの寄付金をPayPalからマララ基金に送金しました。
会期中は、ギャラリー、ホームページから多数の入札をいただき、50名の作家による作品のうち42点の小さなわたしたちの箱作品が落札され、おかげさまで盛況のうちに展覧会を終えることができました。
ご来場のみなさま、入札下さったみなさま、出品者のみなさま、ご協力ありがとうございました。

マララ基金は途上国の女子教育を支援し、より良い選択が可能になるように環境を整える活動を続けています。人類の未来は子供たちの選択にかかっています。温暖化や不寛容な世情を見るごとに、少しでも良い未来を子供たちにという願いは強まるばかりです。

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