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形と跡 Shape and Trace   

范 叔如 FAN Shuru

10/08(水)ー10/18(土)
PM 12-7
OPEN 水・木・金・土 曜(最終日 PM〜5)
 


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水墨は古いものだ。 そして水墨の「近代化」の試みや「現代的」水墨の創出も百年近く行ってきた。 様々な表現が現れてきたが、それらはもはや一つの文化的概念としての「水墨」から離れてしまっている。 「水墨」を保てば現代的な表現になれず、新たな方法論を用いて表現を革新させれば「水墨」でなくなる、というパラドックスが生じている。
作家は長年「水墨」について考え制作を行ってきたが、それに正面から向き合うことにも躊躇していた。 一度「水墨」の原点に戻り、その原初の形と跡を探りつつもありのままに再現するものは、今回の試みだ。

漆 麟(鳥取大学准教授)




                   

KUNITANI TAKASHI

范 叔如 FAN Shuru

初期から中期にかけては、主にインスタレーションや絵画作品を制作していました。幼少期から水墨文化に深く影響を受け、自身の環境の変化と、再び水墨画という分野に目を向けるようになりました。探求と実験を重ねる中で、時折、水墨を用いた作品制作にも挑戦しました。近年になって、水墨画の根源的な要素をさらに探求し、掘り下げていく中で、本展の構想が生まれました。

(范 叔如) 


1960 中国南通生まれ
1988 南京師範大学大学院修士課程修了
1993 来日、広島・中国で活動し続ける

主な個展
2015「線・誌」北京公社画廊(北京)
2010「Land in Hiroshima」ギャラリーSPACE ZERO(広島)
2009「白風景」「ディスニーランド計画」山口県立美術館(山口)
2008「白い風景」YICA山口現代芸術研究所 木町(山口)
2008「Searching for Art Paradise」草場地画廊(北京)
2002「沈浮」-アクティヴ・イン・ヒロシマ2002-広島市現代美術館(広島)
1992「92’絵画作品展」中央美術学院画廊(北京)

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グループ展
主なグループ展
2025「シヲワタス:さようなら旧市庁舎プロジェクト」(山口)
2024 YICAアートウィークス2024 「今ここ―近いは遠い、遠いは近い― Vol.3存在の稠密さ」菜香亭(山口)同2021,2016,2012
2024「広島芸術学会展」広島県美術館(広島)同2021,2019,2017
2023「Hiroshima Art Document2023」半べえ庭園茶室(広島)同2019,2018,2013,2006
2018「YICA「山口盆地考—吹き来る風が」中原中也記念館(山口)
2016「中国当代芸術年鑑展2016」(北京)
2010「GAW展 路地から路地へ」西脇(兵庫)
2010「Beyond the Wall-アートで、超える。」12秋吉台国際芸術村(山口)
2008「An Artist’s Archeological Survey in Daning」 「Intrude: Art Life 366」 上海証大現代美術館(上海)
2005「Artom60」展 旧日本銀行広島支店(広島)
2005「我孫子国際野外美術展」(千葉)
2005「GAW5展 路地から路地へ」新宿(東京)
2003「MADE IN JAPAN」展 旧日本銀行広島支店(広島)
2002「立川国際芸術際」(立川)
2001「現代作家の眼 クロスオーバー10」県総合文化センター(岡山)
2000「GAW展 路地から路地へパートⅡ」沖家室島(山口)
1993 第3回「広島の美術」広島市現代美術館奨励賞(広島)同4,5,7回入選
1989「第1回中国現代芸術展」中国美術館(北京)

受 賞
2008 第62回「山口県美術展」大賞 山口県立美術館
2003 第8回公募「広島の美術」大賞 広島市現代美術館

パブリックコレクション
2012『無題』1989上海余徳耀美術館収蔵
2004 『如何向仙人解釋現代化』、『USER108』1993広島市現代美術館収蔵



《煙》煤、絹 55x225cm 2025


《線・誌》(部分)紙、墨 2011