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2020 1/15(水)ー 2/08(土)


千の光化  二人展 川崎ヒロ子・多羅信綱
Light gradation KAWASAKI Hiroko・TARA Nobutsuna













関連イベント  2/01(土) PM 3〜5 


 ワークショップ「グラデーションを刷ってみよう」

 布にシルクスクリーン印刷をして、オリジナルデザインのバッグやTシャツを作りませんか。

 講師 :bluff
 参加費 :500円(シルクスクリーン1回)
 定員 :15名

 *トートバッグ(キャンバス地)はご用意あります〈500円〉
  ご持参のT シャツや布バッグに印刷することもできます。綿100%で凹凸がない平らな素材をお持ちください。






川崎 ヒロ子
KAWASAKI Hiroko


グラデーションの表面に見え隠れするとらえどころのない表情は、常にさまざまな展開の過程を見せてくれる。薄く溶いた絵の具を流し重ねるごとに、半透明の皮膜を通してゆっくりと姿を変えて、表現の意図をゆるがせながら変化を続ける。有機フォルムの中のあいまいな流れは、時に心地よく、又時には猛しく迫ってもきて、記憶の蓄積を超えてかなたへと導く。陰影が見せてくれる様相の緩やかな動きに正面から向き合い「在る」という事の確かさを内包し、肯定のかたちとして見えてくることを願って制作を続けている。

川崎ヒロ子

略歴

1982より元永定正師事
2004 文化庁新進芸術家在外研修員(The Glasgow School of Art)

個展 1984年~2019年
ザ・プライム・コルポコンポ(東京)ガレリア・キマイラ(東京)ギャラリー白(大阪)
ギャラリーdo(大阪)信濃橋画廊(大阪)ABCギャラリー(大阪)ギャラリーou(大阪)
2kwギャラリー(大阪) STREET GALLRY(神戸)ギャラリーすずき(京都)
喜多ギャラリー(奈良) ギャラリーAPA(名古屋) るーぶる愛知川(滋賀)
2kwギャラリー(滋賀) 堤側庵ギャラリー(三重)


受賞歴 他
1987 第4回吉原治良賞展(優秀賞受賞)
1995 第8回吉原治良賞展(大賞受賞)
1995 第4回風の芸術展・ビエンナーレまくらざき(大賞受賞)
1997 第26回現代日本美術展(佳作賞受賞)
1998 第27回現代日本美術展(佳作賞 富山県立近代美術館賞)
2001 第20回天理ビエンナーレ(道友社賞)
2001 1st Contemporary Artists Exhibition of JAPAN BANGLADESH(バングラディシュ、ダッカ、東京)
2003 Espce Culturel Bertin Poiree(フランス.パリ)
  万代島美術館プレオープン展「いろ・かたち・さまざまな表現」(新潟県立万代島美術館)
2013 気分上々 川崎ヒロ子・中西圭子・馬場草香(2kwギャラリー)

パブリックコレクション
芦屋市美術博物館、大阪府現代美術センター、枕崎市文化資料センター南瞑館、
富山県立近代美術館、新潟県立万代島美術館、高橋コレクション






多羅 信綱
TARA Nobutsuna


時間の流れはすべてに平等に存在していたとしても、状況や環境によって時間を捉える感覚は変化する。例えば、楽しい時間はあっという間に過ぎたり、退屈だととても長く感じたり。
私が主に素材とする石には膨大な時間とそれに伴う記憶が内在しています。石に触れ、そのとても長い時間軸上の一点を捉えると、私という時間とのコントラストが可視化されていきます。本来の時間の速度と感覚的時間とのズレを含みながら、時間は次の時間へグラデーションで移り変わると感じています。
多羅 信綱

略歴
1986 大阪生まれ
2008  成安造形大学彫刻クラス卒業

2019 京都野外彫刻展(京都府立植物園/京都)
  立体造形2019(JARFO京都画廊/京都)
  Aspects of Light(ギャラリーアートサイト/滋賀)
2018 なくなりそうなことば(+1art/大阪)
2017 やかげ芸術街道2017(矢掛屋/岡山)
  マルノナカ in the sphere(+1art/大阪)
2015 忘失の想起(ギャラリーアーティスロング/京都)
2013 ゴヤン彫刻シンポジウム(一山湖公園/韓国)
2010 CRIA展(京都芸術センター/京都)







「美は物体にあるのではなく、物体と物体との作り出す陰翳のあや、明暗にある」(谷崎潤一郎『陰翳礼讃』)
最近150億光年離れた天体からの光が初めて観測されたという 。光は1秒間に地球を7回り半するとか。そのスピードで150億年の距離って…∞ 光はごく身近でありふれた現象だが、その正体がなんであるかは未解明で謎が多い。
川崎ヒロ子は薄く溶いた絵具を流し重ねることで、とらえがたいミステリアスな光の表情を描く。近年は黄色の顔料を用いることで光の陰影に軽やかさが加わり新たな境地に達した。
多羅信綱は石を素材に立体作品をつくってきた。石は地球創生期の時間を、その内に秘めている。最古では40億年前というが、石にとって数万年は長い時間ではない。彼はその時間を彫る。
時間も光も、空気と同様、それがあることを普段意識しない。それほど日常的なものの中に未知の驚きと不思議が隠されていることを、彼らは見せてくれる。  
+1 art カワラギ